第77章 姉と世話焼きの勘違い ※R18
食事も終わり、三人でお茶を飲みながら、先ほど依頼分が一着完成したことを話す。
「一着完成したんだ。良かったね。」
「うん。でも、途中までのがあと三着あるんだけどね……」
「……まだ顔色も悪いし、今日は終わった方がいいんじゃない?身体を休ませた方が、作業もはかどると思うけど?」
「それはそうなんですけど……でも期限が……」
あと三着は二週間で終わらせないといけないため、休んでいる暇は正直ない……。
「それより、秀吉さんの監視をなんとかしたい……。今日は家康さんに許可貰ったって言ったら、させてもらったけど、明日もさせてくれるかどうか……。」
「というか、なんで秀吉さん、そんなに針仕事させないの?」
「わからない……ずっと体調は気にかけてくれてるんだけど…。私、そんなに体調悪そうに見えるのかな……」
確かに疲れてるけど、針仕事が出来ないぐらいのしんどさではない。首を傾げると家康さんが……
「……直に秀吉さんが来ると思うから、そのときに聞きな。俺から、香菜の今の状況をしっかり聞くように。って秀吉さんに言っといたから。」
「え?それどういう……」
ドタバタドタバタ……
スパンっ!!
「香菜っ!!」
「へ?秀吉、さん……?」
「陽菜、俺たちはもう出るよ。」
「っ家康!?ま、待って!」
食べ終わった食器や湯呑を提げ、陽菜と家康は出ていき、部屋には香菜と秀吉だけになった。