第74章 ~if~『武将の職業』
「小さいときの夢か~…なんだったかな……気づいたらデザイナーになる!って夢があったから、よく覚えてないけど…お花屋さんとか言ってたのかな…」
「お姉ちゃん、ケーキ屋さんになるって言ってたような気がする。」
「……ケーキ屋さん?………確かに言ってた…。毎日ケーキが食べられるからって理由で決めてた。」
思い出したのか、少し恥ずかしそうにはにかむお姉ちゃん。
「お花屋、ケーキ屋って小さいときの夢の定番じゃない?男の子はプロのスポーツ選手」
「言われてみれば、クラスの大半がその定番の夢を掲げてたかも……で?陽菜の夢は?」
「えっ……///」
聞かれて、すぐに顔が赤くなる。
絶対聞かれるとは思っていたけど、私の夢こそド定番すぎて、なんだか言うのが恥ずかしい。
だけど、お姉ちゃんが何?何?と聞いてくるので、しぶしぶ口を開く
「……大好きな人のお嫁さん……///」
小さいときの夢とはいえ、言って恥ずかしくなり、お姉ちゃんから顔を逸らす………
「も~♡陽菜は可愛いな~♡その夢は家康さんに叶えてもらいなさい♡♡」
ギューーッ!!と抱きつかれて、頭をなでなでされる。
「……言ってて恥ずかしい……///」
「恥ずかしくないよ~♡素敵な夢じゃない♡私もいつか秀吉さんに叶えてもらえるかな~♡」
手で口を隠し、ウフフと笑うお姉ちゃん。妹の贔屓目がなくても、そのポーズをするお姉ちゃんは可愛いと思う。