第74章 ~if~『武将の職業』
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「私はアイドル!」
「私はスチュワーデス!陽菜ちゃんは?」
「えっと、私の夢は…………」
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「……陽菜~?こんな体勢で寝たらしんどいよ?」
ゆさゆさと身体を軽く揺すられ、ゆっくりと瞼を持ち上げる。
「………お姉、ちゃん…?」
視界にお姉ちゃんを捕らえると、ゆっくり上体を起こし、目を擦る。
「大丈夫?」
「うん……ちょっと寝ちゃってた……」
今日のお昼すぎ、1時間ぐらいだけど、家康の時間がとれて、その時間に薬学のことを教えてもらっていた。
しっかり教えてもらったから、忘れないように復習していたのだけど……ここ最近、休みなく世話役の仕事をして、久しぶりに頭を使ったからか、頭が疲れて内容が入ってこず、少し休憩しようと、机に突っ伏したらそのまま寝てしまっていた。
「…夢まで見てたから、結構寝てたのかも……」
「夢?どんな?」
お姉ちゃんがテキパキとお茶を淹れてくれ、それを受取り、ひと口飲んでから口を開く
「小さいときに、友達と将来の夢について話してたことがあって、そのときの夢」