第73章 ~if~『武将の委員会』
「金米糖争奪戦てどんなのよ……」
「だって信長様、金米糖好きだし。」
「でも、信長様みたいな人が生徒会長だったら、学校生活楽しそうな感じするな…」
「確かに…いろいろ校則とかも変えちゃいそう!」
校則はさすがに変えれないんじゃ………?
「政宗は、体育委員かな」
「体育委員……体育祭の準備とか?」
「んー…友達は体育委員だったけど……授業始まったら、みんなの前でラジオ体操してたよ?」
「ラジオ体操……」
―――
「いち、にぃ、さん、しっ!ほら!もっと腕伸ばせ!」
―――
「こんな感じ?」
「うん、そんな感じ。」
いまいち体育委員のすることがわからない二人は、最後の一人を考える。
「光秀さんは?」
「んー…光秀さん……難しい…」
「美化委員、放送委員、学級委員……」
「なんかどれもピンとこないなー……」
姉妹がうーんとしばらく考える
「あ、生徒会役員は?だって、信長様の左腕でしょ?」
「じゃあ秀吉さんも生徒会役員になるよ。信長様の右腕だし。」
「秀吉さんは風紀委員だって」
「違うよ。世話焼きなだけなの。だから、風紀委員よりどっちかと言えば、学級委員じゃない?」
「学級委員……そうかな…それより光秀さん考えようよ」
陽菜の言葉に、少しムっとする香菜は
「……生徒会の副会長」
「なんで?」
「表立って行動するのは、性に合わないって言ってたから、副会長だと目立つかな。と思ったけど、副会長って生徒会長の補佐役だから。それより!秀吉さんは絶対に風紀委員じゃない!学級委員!」
「そこ、そんなに気にする!?」
「気にするよ!風紀委員みたいに細かくない!」
「(細かいし………)」
陽菜は、このままいけば、姉の権力を振りかざしてきそうな香菜にしぶしぶ折れ、「じゃあ、秀吉さんは学級委員…」と言い直し、その言葉に香菜は満足した。
「(お姉ちゃん、普段はすごい優しいのに、怒ると恐いからな……)」
怒られる前に、折れるのが正解だと、妹の本能が告げ、この話はとりあえず終わった。