第68章 恋から愛へ《27》
「美味しいっ!!」
「でしょ♪このお店に陽菜を連れてきたかったの~」
現代から戦国時代にもどって1週間。
戻った翌日から、私は世話役の仕事に復帰した。
そして、今日は前から約束していた、お姉ちゃんと城下へおでかけ。
お姉ちゃんが作ってくれた着物を着て、いろいろなお店や露店を見てまわり、言っていた甘味屋さんでみたらし団子を味わいながら休憩している。
「それにしても家康さん、センスあるね。その髪飾り、陽菜に似合ってるもん。」
「ほんと!?ありがとう!家康も、この着物、私に似合ってるって言ってくれたの!」
「その台詞、デザイナーとして嬉しい台詞だわ♪」
お姉ちゃんがフフフ♡と嬉しそうに笑った。
それにつられて私もニコニコと笑う。
「私の着物は、これから全部お姉ちゃんに作ってもらうって言ってたよ。」
「うそ?すごいビッグなお得意様が出来た…期待裏切らないように頑張るね♪」
それから他愛もない話をしていて、いつの間にか話の内容は恋バナになり…
「お姉ちゃん。今日は秀吉さんの御殿に泊まるんだよね?」
今日の宴後の話にまでなった。
お姉ちゃんと秀吉さんは、私が戻ってきた日に、恋人同士になったみたい。
宴が終わったあとに、家康とのことを伝えたら、実は…と教えてくれた。
それから夜、遅くまで、二人で恋バナをしていた。
「うん。陽菜も家康さんの御殿に泊まるんでしょ?」
「うん。明日、家康お休みだから、デートしようってなったの。」
「そっか。初デート、楽しんできて♪」
それから他愛もない話をして、甘味屋さんを出て、お城に向かって歩いていく。
今日は夕方から佐助くん達もやってきての宴が開かれる。