第60章 恋から愛へ《19》
「陽菜!よく帰ってきたな!」
「いっぱい上手いもん食わしてやるよ!」
「これからも、いっぱい可愛がってやろう。」
「陽菜様、おかえりなさいませ。」
「……おかえり。」
秀吉さん、政宗、光秀さん、三成くん、家康たちそれぞれが、声をかけてくれた。
「陽菜さん」
後ろから佐助くんに声をかけられ、振り返ると、佐助くんは落ちた白衣をいつの間にか拾ってて腕に掛け、私の鞄を渡してくれた。
「お互い、無事に戻れて良かった。俺も帰るところに戻るよ。香菜さん、陽菜さん、また来るよ。」
「(そうだ……ここは佐助くんにとったら敵のお城だもんね…)」
コクン。と小さく頷いた私を見て
「……では、俺はこれで失礼させていただきます。」
信長様たちに頭を下げた佐助くん。
「まぁ、待て。上杉の忍。」