第6章 動き始めた恋心〈4〉
「(思い出したら、顔熱くなってきた…)」
手でパタパタと顔をあおぎながら、みんなの帰りを待ってると
あっ!
「家康さん、政宗!おかえりなさい!!」
兵達を率いて二人が帰ってきた。
「おう!出迎え、ありがとな!」
政宗は頭をポンポン撫でて
「…………ただいま」
家康さんはボソっと返事をした。
「二人とも怪我とかしてないですか?大丈夫ですか?」
「まぁ、かすり傷とかはいっぱいあるが、大したことないな。」
「何いってんですか。家臣守るために腕に刀傷負ったくせに」
「そういうお前も肩怪我してんだろ」
「ほんのちょっと擦っただけです……」
「え!大変!二人ともすぐに手当てするね!」
「はい!政宗終わったよ!」
「おう!助かった。にしても、家康並みに手際いいな。」
「え!?それはないでしょ!いいすぎ!」
「そうか?まぁ、助かった。なんか礼でもするか」
「お礼なんていいよ。救護するために来てるんだし」
「まぁ、そういうな。」
グイっ!
「わっ!」
チュッ…
「「!?」」
「帰ったら、ちゃんとした礼してやる」
政宗はニヤニヤしながら言う