第54章 恋から愛へ《13》
「―……さん。陽菜さん。」
ハッ!!
佐助くんの声で、我にかえる。
「ご、ごめん!!ちょっといろいろ考えてて!!」
「いや。大丈夫。いろんな表情をしていたよ。俺と違って陽菜さんは表情豊かなんだね。羨ましいよ。」
「え!あ、変なとこ見せてごめんね…//」
家康のこと考えてたから、顔が緩みきってなかったかな……
恥ずかしくて、ミルクティーに挿しているストローを咥え、ズズ…とミルクティーを飲む
「いや。そこまで幸せそうな顔で想ってもらえる家康公は幸せ者だね。」
「っ!?ゴホっ!」
おもわずミルクティーを吹き出しそうになるのを堪え、飲み込む際に変なとこに入ったのか盛大にむせる。
「ケホっ、コホっ!な//なんで、家康の名前がっ!?///」
もしかして、口に出してたの!?
「安心して陽菜さん。口には出していないよ。」
エスパー!?!?
「陽菜さん、すごいな……。考えてることが顔に駄々漏れだよ。俺は分かりにくいって言われるけど、陽菜さんは分かりやすすぎるね。」
「う……それ光秀さんにも言われたよ……」