第48章 恋から愛へ《7》家康side
《春日山side》
佐助が現代に帰って5日後
「……佐助はまだ帰らんのか。」
春日山城城主、上杉謙信が姫鶴一文字を手入れしながら呟く。
「そういえば、佐助、遅いっすね。偵察は終わってんでしょ?」
「帰りに、安土に寄って金米糖を買ってきてくれ。と頼んだからな~」
「寄り道させたのあんたですか!どーせ、金米糖が無いと死んじゃう。とか言ったんでしょ。甘いものは控えてください。っていつも言ってんでしょーが。信玄様!」
同盟を組んでいる武田信玄と、その家臣の真田幸村
佐助が帰ってこない理由を早くも暴いた。
「……安土に寄っていたとしても遅すぎる。これでは俺の相手をするものがいなくて、姫鶴一文字が退屈するではないか。」
「言われてみれば、10日ぐらい前に偵察が終わった。っていう文が届いたのに、まだ帰ってないっすね。」
「安土で可愛い女子と逢瀬でもしてるのかもしれないな~。」
「信玄様じゃあるまいし…」
そのとき…