第46章 恋から愛へ《5》家康side
「「「なっ!?」」」
俺と政宗さんと秀吉さんは、香菜のその言葉に驚く。
「……ほぅ。上杉の忍が…」
「噂によると、かなりの手練と聞きますが、まさか香菜様達と同じ来世の人間だとは……」
光秀さんと三成も少しばかり驚いている
「香菜…貴様らは、その忍と内通していたのか?」
信長様の声は怒気は含まれていないが、香菜には恐怖を感じたのか、体を一瞬ビクリと反応し、バッと顔をあげ、顔を左右に振る。
「そんなことは一切していません!佐助くんが、上杉謙信に遣えていると知ったのは、戦が終わってから数日後に知りました!佐助くんが私達に会うときは友人として会っている。と言ってましたし…」
都合よく聞こえるかもしれませんが…と香菜は弱々しく呟いた。
「貴様らの普段の様子を見ていると、隠し事などが下手だから、本当だろう。その、佐助とやらは何故三月後に帰れると知っている?」
「…佐助くん、500年後では大学……えっと……寺子屋?学問を学ぶところで、時空を越える研究をしていたみたいです。どうやって三月後と割り出したのかはわかりませんが……」
「成程。ならば、その佐助というやつを連れてこれば、何かわかるかもしれんな。」
「しかし、どうやって……」
秀吉さんが聞くと……
「決まってる。上杉に書状を出す」
信長様は当たり前のように言いきった。