第43章 恋から愛へ《2》
ポツンっ…
「ん?」
頬に冷たい水みたいなのが当たり、頬を触ると、
ポツン、ポツン、、
ポツ、ポツ、ポツ……
「あれ?降ってき、た……?」
佐助くんは手を胸元まであげ手の平で雨を受けとめ、空を見上げる。
サーーー……
「あんなに晴れてたのに…夕立ちかな?どこかで雨宿りしないとっ…!」
街の人達も雨がひどくなる前に雨宿りしようと徐々に走り出して、露店商の人たちも商品が濡れないようにと急いで片付けていく。
ザーーーーー………
ゴロゴロ………
「佐助くん!私たちも急いで雨宿り…」
「まずい……」
え?
空を見上げたまま棒立ちしている佐助くんの腕をとろうとしたら、逆に佐助くんに腕を引っ張られ城の方まで急に走り出した。
「わっ!?佐助くん!?」
「陽菜さん!ワームホールが開いた!急いで建物の中に!」
え?開いた?だってまだ1ヵ月以上も…
そのとき
ゴロ…ゴロゴロ……
ドオオォォォォォォン!!!!!
私たちのすぐ近くに雷が落ち
私と佐助くんは眩い光に包まれた。