第37章 想い溢れる恋《8》家康side
「ケホっ……信長様?」
なんで、信長様がここに?
「貴様、俺が声をかけても無視とはいい度胸だな」
「っ…すみません…ちょっと考え事をしてまして…」
「陽菜のことか」
「え…」
「なんだ。図星か」
「!?」
嵌められた!?
眉間に皺を寄せて、信長様を睨む
「…何故、咳が治らんのか、わからんのだろ」
「……信長様はわかるっていうんですか」
「あぁ。簡単なことだ」
「!」
ずっと陽菜の看病してた俺がわからないで、なんで看病してない信長様がわかるんだよ…
「陽菜の様子と気持ちを考えればわかることだ。」
「様子と…気持ち?」
咳が止まらないからしんどい。
これが陽菜の様子と気持ち。だろ?