第36章 想い溢れる恋《7》
「え……」
信用を落とす。
そんなことまで考えてなかった。
ただ、家康に会いたいっていうだけで、家康のこと考えずに自分勝手な行動してた……
「陽菜のこと思って薬を作ってるんだから。飲まないと、それこそ家康さんにしなくていい『仕事』させてるんだよ?」
「っ…」
「陽菜が元気になったほうが家康さんも嬉しいと思うよ。」
「…うん…」
「それに、元気になったら気にせずキスできるしね。」
「う…んんっ!?」
バッ!とお姉ちゃんの方を向くと、口に手をあてニヤニヤ笑っている
「なっ!//キスって!//そんな関係じゃっ//…ゴホっ!」
「何言ってんの~♡目も閉じちゃって、その気満々だったくせに~♡」
「違う!違う!違ーーーーーう!!///…っゴホ…」
「はいはい♡ほら。反物の端切れいくつか持ってきたから。どれか選んで。御守り、作りなおすんでしょ。」
そう言いながら、お姉ちゃんは持ってきた包を広げて、中に入っていた沢山の反物の端切れを見せてくれた。
「これなんかどう?」
「うーん。ちょっと派手すぎない?」
「そう?じゃあ、これとか…」
いろいろ端切れを見て
「これにする」
黄色地に翡翠色で模様が織り込まれている端切れを手にした。