第36章 想い溢れる恋《7》
「はぁ…」
薬を見て、またため息がこぼれる
「陽菜?入るよ~」
お姉ちゃんが声をかけ、包みを持って部屋に入ってきた。
「…また見てるの?いい加減飲んだら?」
「うん……コホっ」
「陽菜の気持ちもわからないでもないけど……しんどいんでしょ?」
コクン。
「飲まないと家康さんが可哀相だよ。」
「コホ、コホ…うん…」
「…好きなら、もっと違う方法でアピールしなさい。」
「なっ!?//アピールっていうか、そんなつもりじゃ!!」
「そんなつもりじゃなきゃ何よ。怪我も風邪も治ったら、家康さんと会えなくなるのが寂しいんでしょ。だからって薬飲まないのはどうかと思うけど。」
「う……」
そう。
私が布団から出れない理由。
咳が止まらないから