第31章 想い溢れる恋《2》家康side
先に、安土城に戻った家臣達は、すぐに安土城の牢屋へと今川家の奴等を運び
俺は陽菜を連れて帰り部屋に運んでから、すぐに、光秀さんと牢屋へと足を運び、尋問をし始めた。
「…吐け。」
「……………」
「ほぅ。俺たちと話す気はないか。ならば話したくなるようにしてやろうか。」
「……………」
「……陽菜のことをどこで知った。」
「……………」
チッ。
一向に口を開こうとしない今川家の生き残りに、苛立ちが募り、心のなかで舌打ちする。
「まぁ、よい。話す気になるまで、じっくりとつき合ってやろうではないか」
光秀さんの声で、刀に触れていた手をゆっくり下ろす。
今すぐ、刀で斬り殺したいところだが、なんのために安土に潜んでいたのか、それに陽菜を狙ったことも聞き出さなければならない。
光秀と家康は、夜を徹して尋問をしていた。