第26章 近くて遠い恋《12》
「俺達と来てもらおうか」
ギラついた目をしながらジリジリと近づいてくる男達
「(こ、怖い……)」
足がガクガク震えだし、立つこともできず、後ろ手をついて手だけで後ろに下がる
「待てよ。この女には、さっき痛い目にあわされたからな。この女にも痛い目あわせてやろうぜ。よく見りゃ、なかなかの上玉じゃねーか。」
私が噛みついた男がニヤニヤしながら、品定めするような目でみてくる。
ゾワ……
瞬時に寒気がおき、体全体がガタガタ震えだす。
「………ゃ……」
怖くて体を動かすことも、声を出すことも出来ない
男がジリジリ近づき、手が私の襟元を掴み、
その勢いで押し倒され、衿を左右に開かれ
手が触れようとしたとき
ゾワゾワ………
「いやあぁぁぁぁぁーーーーー!!!!」
「陽菜っ!!!!!」