第3章 動き始めた恋心〈1〉
世話役になって3日ぐらい経った頃、お姉ちゃんと信長様のところへ献上品を持って行くと、私達のことを疑って常に監視している秀吉さんもいた。
秀吉さんからの疑いの眼差しを受けながら、信長様に献上品の着物を渡そうとしたとき、お姉ちゃんが着物に針がささったままなのを見つけた。
あとで調べたら、その針に毒が塗ってあったみたい。
どうやら、信長様の命を狙ってる人が、献上品の着物に忍び込ませたものらしい。
秀吉さんの目の前で、信長様を命を救ったからか、その日から秀吉さんは私達のことを疑うのは止めてくれた。
その代わりなのか、今度はかなり世話をやいてくれる。
政宗さん曰く、世話焼きな体質らしい。
間者の疑いをかけられてたときは、息が詰まりそうだったけど、疑いが晴れた今は、安土城での生活もそこそこ慣れてきたところだ。
そんな慣れてきた頃、なぜか私達も軍議に呼ばれた