第20章 近くて遠い恋《7》家康side
「早いほうがいいんだろうけど、明日中に急ぎの仕事終わらせたいから、明後日なら時間とれそうなんだけど…」
あ…俺の空いてる時間とはいえ、急すぎたかも……
「う、うん!家康の都合で大丈夫だよ!」
大丈夫みたいだ
「そう…じゃあ明後日の昼過ぎに、俺の御殿に来てくれる?」
「うん!わかった!」
「じゃあ、俺、広間に戻るから。病み上がりなんだし、早く部屋に戻りなよ」
「うん。おやすみなさい。」
「…おやすみ」
家康は広間に戻っていった。
「(陽菜と会える!)」
思わず、顔が緩みそうになるが、誰に会うかわからない
緩みそうになるのを堪え、廊下を歩いた。
宴の最中は、いろいろと苛ついて悩んでたが、陽菜と話せて会う約束をして、苛ついていた気持ちはどっかにいく
陽菜にとっては『薬学を学ぶ』かもしれないけど
それでも、俺は一緒に居れるのが嬉しかった