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『イケメン戦国』〜生きる〜

第10章 解き放たれる心


第三者目線

「そういえば、なおは何処に行ったんだ?」
秀吉は話をしていてなおの姿が消えたことに気づく。

「なお様はあちらへ。信長様が付いていかれたので大丈夫です」
酌をしてくれていた秋野が何もない事の様にそう告げる。

「お屋形様が…」

「はい…私が付いていこうとしたのですが…」
秋野は微笑む。

「秋野…お屋形様は…」

「そりゃ、惚れてんだろ」
話を聞いていた政宗はあっさりと告げる。

「一瞬殺気感じたぞ。お前も気づいてたから、あんなに慌てたんだろ」

「あぁ…」

「まぁ、ここにいる皆が好意を持ってんだしな」
政宗は皆を見回す。

「からかうと表情がコロコロ変わって面白いおもちゃだな。俺にはあの笑顔は眩しすぎる…」

「私は大好きでございますよ」

「…お前の好きは、みんなにだろ三成…」

「えぇ。家康様も大好きですよ」

「男に好きとか言われたくないし…俺は面倒なだけ…」

「こう言う時でも素直じゃね〜な家康は…俺は相手が信長様でも引く気はね〜よ」

「政宗!」

「お前もだろ。秀吉。兄貴は辛いな」
政宗はニヤリと笑いながら秀吉を見る

「俺はなおを兄として守ると決めてる」
秀吉は自分に言い聞かせる様に呟く。

「…でもまぁ、なおが笑ってくれるなら…それが1番だな」
政宗の呟きに皆はそれぞれなおに想いを寄せる。

「では、私は政宗様だけ警戒すれば良いと言う事ですね」
クスクスと笑いながら、秋野は皆を見上げる。

「そうだな。秋野任せたぞ」
笑いながら秀吉はふざけて秋野に頭を下げる。

その笑いにつられる様に皆が笑い出す。

「その警戒掻い潜って、なおを奪ってやるよ」
政宗は少し不貞腐れた様に顔を背ける。

その様子に益々笑いは大きくなり、月夜にとけていった。

皆がなおを想い。
夜は更けていった。



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