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『イケメン戦国』〜生きる〜

第23章 二人の母


第三者目線

「家康…光秀から文だ」
いつもの様になおの様子を見ていた家康と秋野の元に、政宗が駆け込んで来た。

「…やっと尻尾を掴みましたか」
そこには、顕如の居場所が特定出来そうな事。
そして、仕掛けて来るかもしれないことが書かれていた。

「俺は戻る。お前はどうする?」
政宗が家康に問いかける。

家康がその問いに答えようとした時

「その件について、お話したい事があります。広間までお願いします」
襖を開け佐助が入って来てそう告げた。

……………………………………

広間には謙信、信玄、幸村、そして…沙耶の姿があった。
そして語られた内容に、二人は息をのんだ。

「確かに…有効な策ではある。だが…」
政宗は言葉を繋げないでいる。

「二人の姫。そして一人の女子の為だ。それ以上でもそれ以下でもない。無論、恩を売るつもりもない。これが終わらない限り、信長の首が取れないからな」
信玄は眼光を光らせて二人を見据える。

「…お前は良いのかよ」
政宗は謙信を見据える。

「…決めた事を何を言っても曲げない。だから惚れた。
反対しても無駄だ」
謙信は政宗から目をそらすと、隣に座る沙耶を見つめる。

「そういう事です」
沙耶はニッコリと笑い二人を見つめた。

「ふっ。面白い。おれはのるぞ。家康、お前はどうする」

「…俺だけ反対したって無駄でしょ…」
家康は呆れた様に呟くと、安土に送る文を認める為広間を後にした。


「信玄様。よろしくお願いします」
家康の後ろ姿を見送ると、沙耶は信玄に頭を下げる。

「情報操作は任せてくれ。向こうさんも焦りがあるだろうから、すぐに引っかかるだろう」
信玄は沙耶の肩にそっと手を置くと、その首元に刀が光る。

「条件反射か…謙信。離すからそれをしまえ」
信玄は動かぬまま目線だけ謙信をみる。

「謙信様。納めてください」
沙耶は少し怒った様に謙信に告げると、謙信はさも仕方ないというように、刀を納めた。

「決行は先程の日時で、信玄、佐助。城は任せる」
謙信は皆にそう告げた。


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