第22章 堕ちる
第三者目線
ーズプ…ズププッ
なおの蜜壺に、男の欲望に濡れた男根が容赦なく突き刺さる。
「いやーー!」
なおの心を黒いシミが広がる様に、絶望が広がっていく。
「くっ。きついな…」
ーズプ、ズプズププッ、グチュグチュ…
「はっ…あぁ〜あんあんっ!!」
だが、媚薬に侵されたなおは抵抗する間も無く、男を受け入れ、抑えきれない声と快感が身を襲う。
「うっ。いくぞ!つっ。逝く!!」
ードクドクッドクッ…
「いやーーーー!!!」
なおの中に男は欲望を吐き出した。
絶望が漆黒に心を覆い尽くし、信長への愛が、その漆黒の色を更に黒く染めていく。
『信長様…ごめんなさい…私…私…』
ーフツリ
なおの中で何かが切れる音がした。
なおの身体は弛緩し、思考が停止する。
だが、媚薬によって与えられる快感は続き、意思を持たない身体はその快感を受け入れてしまう。
次々と男が襲いかかり、なおの身体は汗や、唾液…男の欲で汚されていた。
…………………………………
「佐助様…」
一緒に捜索をしていた軒猿の一人が、小屋を見つけた時には空が白み始めていた。
幸村と家臣も呼び小屋を囲む。
『あんっ…あ〜〜』
女の嬌声が小屋から聞こえてくる。
「佐助…覚悟しとけよ」
幸村は佐助の肩に手を置く。
「行くぞ」
幸村がドアを蹴破り中に入る。
「うわっ!貴様ら何だ!」
行為に及び、何も身につけていない男たちを拘束するのに、時間はかからなかった。
全ての男を縛り上げ、幸村は家臣に春日山は連れて行く様告げる。
「…佐助」
幸村が声をかける。
そこには、顔や身体に痣を残し男の欲で汚されたなおの姿があった。
「…早く連れて帰ろう。懐妊なんかしたら、もっとそいつもお前も傷つくだろう」
「あぁ…」
佐助はなおにそっと着物を纏わせると、優しく抱えた。
あの時出来なかったキスをそっとなおの唇に落とす。
「行こう。幸村」
そう言うと、小屋を出る。
「佐助…」
普段、表情など出さない佐助の頬に流れた涙を、何とも言えない気持ちで幸村は見つめ、その後を追った。