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『イケメン戦国』〜生きる〜

第21章 幸せな刻


なお目線

これから軍議をするからと、私は天幕は戻るよう言われた。

「怪我してる人見てから行こう」
私は怪我人がいる天幕まで足を運ぶ。

「皆さん大丈夫ですか?」
声をかけて入ると、口々に感謝の言葉をくれる。

私は皆の傷口を確認して、昼にもやったように手を当てて
「大丈夫ですよ。このまま安静にしててくださいね」
と声をかけていった。

ひと通り周り終えると、自分の天幕へと足を向けた。

……………………………………

「どこにいた」
天幕に戻ると声をかけられ、びっくりする。

「信長様?」
薄暗い光の中に信長様の姿があった。

「怪我してる人達の所に行ってま…」
私の言葉は信長様のキスで奪われる。

「誰にも言わず何処かに行くとは…」

「ごめんなさい…」
私は心配させてしまった事に気付いた。

「まだ、軍議が途中だ…。すぐに寝ろ」
信長様はそっと私を抱き締めて、額にキスをして外へと出ていった。

『こっちに来て時間の感覚は曖昧だけど…結構遅い時間なのに。まだ軍議が続いてるんだ』
生死を分ける戦いだから、どれだけ話しても話が尽きることはないのだと分かってはいても…心配になる。

「私が心配しても仕方ないか…私が出来ることをやるしかないもんね。」
無理矢理に声に出して不安を飛ばそうとする。
それでも、ジワジワと襲ってくる不安を消すために…私は褥へと足を運ぶ。

『明日はもっと…頑張らなきゃ…』
救護で気が張っていた私は、思ったよりも疲れていたみたいで、そのまま眠りへと落ちていった。





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