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【DMC】バージル夢短編集

第30章 PARTY NIGHT (逆ハー)



それに、は気づいていないようだが、会場の男のほとんどが彼女に目を向けているのにダンテは気づいていた。
それもそうだろう。今のを見れば、誰だって声をかけたくなる。

薄くさらさらと動くナイトドレスのおかげで、優美に流れる身体のラインは更に美しく見え。
アップにまとめた髪は少し遅れ毛を残し、白く細いうなじに柔らかくかかり。
色気も気品もあり、美しいことこの上ない。

こんなを見られただけでも、パーティーに来た甲斐があったというものだ。

―――まぁ、俺らが目光らせてるからな。

話しかけようとする男には、バージルと二人してガンを飛ばしている。
そのせいで、3人の周りには広くスペースが空いていた。


「っ」

不意にダンテは、のむきだしの腕をつかんだ。
細くやわらかい。それだけでダンテは幸せな気分になる。

「ん? なに?」

「ダンス踊ろうぜ」

「ダンス?」

バージルがダンテを睨みつけたが構わない。
あんたにを独り占めさせてやるもんか。

「え…ダンテ、ダンス踊れるの?」

「まあな」

得意気に言う。
そしてダンテはいたずらっ子のような笑みを浮かべた。

の腕をつかんでいた手を離し、床に跪く。
右手を差し出し、深く頭を垂れた。

「お手をどうそ、姫」

は目を見張ると、嬉しそうに笑った。
ダンテはその笑顔に思わず見惚れる。

「じゃあ…行ってくるね、バージル」

「…あぁ」

バージルがわずかに眉をひそめていたのに気づきもせず、はダンテの手に自分の手を重ねる。
ダンテはそんな兄に小さくウインクしてみせた。他の男に誘われて踊るのを見るよりよっぽどいいだろ。

そして二人は、ダンスの輪の中に入っていく。


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