第25章 リボン解き (逆ハー)
更に気付けば、ダンテの反対側のベッドの縁にバージルが腰かけている。
は呆れたように言った。
「…何なのこのドッキリは」
「プレゼントを貰いに来ただけだ」
「何で寝てる時に来るの」
「クリスマスプレゼントは夜にこっそり貰うものだろう」
「私何もしなくていいって言ったじゃん」
「何もしなくていい。欲しいものはだからな」
「…………ん?」
つまり。
「…つまり、寝込みを襲いに来たって事?」
好かれるのは嬉しいが、こんな突飛な事をされるとは夢にも思わず、真実味も無く動揺も出ない。
しかし驚くには十分だった。ダンテはともかくバージルは、こういう事を嫌うから。
しかし、その実を聞いてみれば。
「人聞きの悪い事を言うな。プレゼントを貰おうとしたら寝ていただけだ」
「そういうの屁理屈って言うのよ」
「屁理屈でも理屈は理屈だろう」
「私がプレゼントだなんて聞いてない。それに私、物じゃないし」
「言ってないからな」
何だか言い合うのが馬鹿馬鹿しくなってきた。なるほどそういうオチですか。
手に負えない。ダンテもバージルも好みは正反対なくせに、こういう所で同じ事やらないでほしい。
ため息をつこうとした所で、首に熱が走った。
「…っ、ちょ! ダンテ!」
ぎゅっと抱きついていたダンテが、の首筋に濡れた舌を当てている。
唾液で濡れた首がひやりと冷え、その上にダンテの熱い息。
とっさに身を引いて逃げるが、がっちり押さえつけられ逃げ場を失った。
「やめっ 何して…ていうかどこ触って…ていうか離れて!」