第2章 第一話「純白」
「ここですね、皆さん木刀をお持ちになってスッキリしたい方からどうぞいらしてください」
斬魄刀を壁に立て掛け木刀を持ち隊員たちに目で挑発してみせる
「あ、私…まだ皆様の名前覚えていませんので、お名前と席官の方は何席か仰ってから来てください」
「だ、第三席、戸隠李空!行きます!」
長い髪を後ろで三つ編みを結わえた青年が木刀を構える
「よろしくお願いします」
純白が木刀を構えれば早速戸隠が切りかかりに来る。戸隠の攻撃は意図とも簡単に避けられしまい大きく木刀を振るうがなかなか純白には当たらない
「貴方は第三席だけあってスピードも力も凄くバランスが良いですね、ですが周りが見えていない」
戸隠の攻撃を避けていたかと思うといきなり木刀の持ち手を変え横から勢いよく突く。
「ッ、ぐぁ!」
戸隠は攻撃を受け稽古場の壁に激突してしまう
「戸隠三席!大丈夫か!」
吉良が駆け寄り名前を呼ぶが返事がない、
「……次、いらっしゃいますか?」
実質上三番隊の3番目に強い戸隠が真っ先にやられてしまい、俺が俺がと上げていた手が全て下がってしまう
「……僕が行きます。副隊長、吉良イヅルです。よろしくお願い致します」
「吉良副隊長よろしくお願いします」
マスクをしていて分かりづらいがニコッと笑い、木刀を構える
「はぁッ!!」
吉良の素早い攻撃をサクサクと避けて行くが一向に攻撃をしてこない純白にやりにくさを感じる
「なんで避けてばかりなのですか?」
「……貴方に攻撃するのは些か申し訳無く思いますね…」
吉良には聞こえていないのか攻撃を止めない
「……嫌いに…ならないでくださいね」
「……?、隊長何か言いましたか?」
「い、え……はッッ!!」
返事をすると同時に吉良の隙をつき、横から木刀を振るう