第3章 第二話「鳳丸」
「弓親さん、今度手合わせお願いしますね!」
純白はそう言ってニコッと弓親に笑いかけ、斬魄刀を受け取り背を向け袖から地獄蝶を取り出す
「イヅル、貴方は隊員達を連れて先に断崖に向かってください、私も今から向かいます。数が多いのでくれぐれも気をつけてください。」
話し終われば通信手段としても使われている地獄蝶は飛んで行き見えなくなってしまう。
「それではお2人とも失礼致します!」
弓親と一角が返事を返そうとするがその時にはもう純白は走り出し、稽古場を出て行ってしまっていた
「……やっぱりアイツ隊長なんだな」
「え、いきなりどうしたの一角w」
一方、イヅル
吉良の肩にに1匹の地獄蝶が止まる。その地獄蝶は先程地獄蝶が放したものであった。伝達を受け取った吉良は迅速に隊員達に伝え、断崖に行く準備をしていた
「皆!隊長は後から駆けつけるそうだから先に向かっていよう」
「「はい!!」」
「僕が先頭を行くから離れない様に着いてきてくれ!」
隊員達は続々と吉良に続き、瞬歩で駆けて行く
「この先は断崖だ、くれぐれも気をつけてくれ!」
隊員達から勢いよく返事が聞こえれば一斉に断崖内へと入り当たりを見渡すが何もいない。
「ん…?なにもいないじゃないか、どうなってる?」
「ぐあッ!」
後ろから呻き声が聞こえ慌てて振り向けば隊員の1人が虚に切られ壁に叩きつけられていた。
「…ッ、後ろからか…面を上げろ、侘助!」
吉良は刀を始解し、虚の群れに斬りこんで行く