第2章 第一話「純白」
「僕美味しい団子屋知ってるよ、1回行って見たかったんだよね、行こう」
「暇だし行くかー、」
「あ、ありがとうございます!」
そして気付いて純白はまだ気付いていなかった
美味しい団子屋と言われて自分のよく知っている場所に連れていかれるとは…
甘味処「九条」
「あ…………」
純白の実家は古くから和菓子屋を営んでおり、金平糖や、団子、羊羹など手広く作り、貴族たちのお茶会では九条の菓子を出す事が密かにブームとなっていた
「んあ?九条って……純白と同じ名前だな?」
「んー…というかここうちの会社の店舗ですね」
「……純白って貴族だったんだ…」
「あ、えっと、その気にしないでください!行きましょ!」
弓親と一角の手を引き無理やり店の中に入るとそこは女性ばかりで普段男ばかりの中で生活している2人にはなかなか気まずい物があった
「女性人気凄すぎて1人で入れなかったし純白がいてくれて良かった」
「ははは、言って頂ければいつでも好きな物持って行きますよ」
三人はあんみつにみたらし団子を注文し、甘い物の得意では無い一角は熱いお茶を啜っていた
「そーいや、純白は霊術院を1年で卒業して護廷十三隊に入ったんだろ?そんなに強ぇのか?」
「ん…、一応卍解は出来ますがまだまだですよ、下っ端ですよ」
「ふーん、じゃあお前達がこれ食ったら今度は俺の稽古に付き合ってくれよ」
「へ、良いですけど…殺さないでくださいね?笑」
「ちゃんと木刀でやってやるよ笑」
「あ、団子きた」
目の前には甘い匂いを漂わせたあんみつとみたらし団子が並ぶ
「自家製品…久しぶりに食べる気がします」
「ん、うま、」
先に食べていた弓親が素直に褒める
「良かったです、私も、あ、む」
もぐもぐ
「あんみつも食べるかい?純白」
「は、はい!」
女性の独特の雰囲気の中キャッキャと楽しそうに騒ぎながら頬張る弓親と純白を1人茶を啜りつつ眺める一角
「あんれぇ?弓親に一角じゃない」
「あぁ?乱菊さんじゃねぇーすか!」
「ん、それに伊勢副隊長に虎徹副隊長まで」
「あんた達こんな似合わない所でなにして…あれ?かんわいー!誰これ!」