第2章 出会いと祝福
モチーフはとある国の王子と姫
そしてその家来と怪盗が出てくるお話のようだ
2人組の怪盗が姫を攫いにくる
それを王子と家来が怪盗に立ち向かう
『(面白い…。演じているみんなも楽しそう…)』
昔を思い出す
あんなに演じるのが楽しかった…でも…私は…
『(いいなぁ…)』
ストリートACTは終わり、周りからは拍手が溢れる
椋「観てくれてありがとうございます!」
『いえ、こちらこそ。すごく面白かったですよ』
椋「ホントですか!?」
『はい!とっても!みんながすごく楽しそうに演じてて観てるこっちも楽しくなってきました!』
「…お前も芝居やってるのか?」
『えっ…?』
椋「天馬くん!」
天馬「いや、普通の素人なら面白かったで終わるはずなのに演じてる俺らのこと言ってたからさ」
『それは…』
椋「白雪さんもお芝居好きなんですか?」
『…そ、そんなところです…』
好き
大好き
本当は自分もやりたい
でも…でも…っ
『今日はありがとうございました。すごく楽しかったです』
椋「こちらこそ!最後まで観てくれてありがとうございます!」
『私はこれで…』
コヨミはカバンを握りしめて家に向かった
椋「…………」
幸「どうしたの?」
椋「ううん…ちょっと…」
天馬「さっきの子が気になってんだろ」
椋「ストリートACTしてる時から…少し寂しそうに見えたんだ…」
三角「寂しそう?」
椋「寂しいというより…悲しそうな…」
幸「ていうか…演じながらそんなこと考えてたの」
椋「あっ、ご、ごめんね!!」
天馬「そういや誰だったんだ?あの子」
幸「椋がずっと片思いしてる女の子」
椋「幸くん///!!!」
三角「椋の好きな子~?」
椋「いえいえいえ!!あの!!その!!」
天馬「そういうことか~」
幸「この前ようやく声かけられたんだよね」
椋「幸くん///!!」