第3章 昔のこと
翌日の朝から稽古は始まった
初日の今日は台本読みからだ
『(懐かしいなぁ…こういうの…)』
咲也「おはよう、コヨミちゃん!」
『おはようございます、咲也さん!』
咲也「よろしくね!」
『こちらこそよろしくです』
いづみ「みんな揃った?」
真澄「そうみたい」
いづみ「じゃあ読み合わせ始めよう」
『《あなたが私を助けてくれたんですか…?》』
至「《放っておけなかっただけだから…。これからは気をつけて》」
『《あ…!待って…!お名前だけでも…!》』
真澄「《お前は騙されている…。俺と共に来ればそんな思いをすることはない…》」
咲也「《大丈夫…!?こんなところに客人なんて珍しい…。何の御用かな?》」
綴「《ここは危ないよ。ボクが案内してあげる、さぁ、こっちだ》」
シトロン「《とっても美人なお姫様!ワタシと結婚してください…!》」
いづみ「はい、お疲れ様。みんなスラスラ読んでてよかったよ」
『緊張したぁ…』
いづみ「コヨミちゃんは合わせたの初めてなのにすごいね」
『緊張して滑舌が…。練習しておきますね』
いづみ「うん。じゃあもう一回始めから」
―――――
咲也「お腹空きましたね!」
シトロン「ぺこぺこだヨ」
『お腹空いた…』
至「お腹の音聞こえてた」
『えっ///!?』
至「うそ~」
『至さん!!!!』
臣「お、戻ってきたな。ご飯できてるぞ」
『わぁ…!目玉焼きの上にケチャップで顔が描いてある!』
臣「勝手に描いてごめんな?」
『いえ!私ウサギ大好きなんです!』
「ウサギカヨ!!オレハドウナンダヨ!!」
『もちろん亀吉も大好きだよ』
コヨミの肩に止まった亀吉の頭を撫でた
一成「亀吉もうゆきに懐いてる!」
亀吉「コイツハ特別ダ!」
『あはは、ありがとう』
いづみ「ほら、学校遅刻するよ~」
『行ってきまーす!』
椋「コヨミちゃん!一緒に行こう!」
『うん!幸くん!』
幸「そんなに急がなくても間に合うよ…」