第3章 風の向く方
******
潤『あれ? ……もしかして先生?』
翔『え? もしかして……潤か? 』
潤『うん! そうだよ。』
ある日、アメリカでの語学学校の時の先生だった櫻井にばったり行き合ってハグで抱き合う。
翔『大きくなって。 和也と雅紀も元気か?』
潤『元気元気。 ……先生は今何してるんですか?』
翔『ああ……。今もう先生じゃないんだよ。 まぁ小さい会社なんだけど、ちょっと自分でな……』
潤『え? じゃあ、社長って事?』
腕を絡ませ目を潤ませそう見つめてくる。
翔『まぁな。 潤たちはもう兄弟みんな卒業だっけ?』
潤『そう。 ようやく俺たちの夢への一歩って感じですね。
……ってかさ……この後、先生予定あるの?』