第2章 1 箱庭
「、ああぁっ!」
クリトリスを刺激されると同時に熱い熱を押し付けられる。
くちゅ、と音がしそうなほど濡れた私の其処は少しずつ彼を受け入れた。
小さな穴を押し広げて、私の中に彼が入ってくる。
ゆっくりと、痛みこそ無いがその圧迫感に堪らずベッドシーツを握りしめた。
「っん、あっぁあ……っ」
「ほら、力抜いて。じゃないと痛くなっちゃうよ?」
そんなことを言われても、無意識に力んでしまう体は簡単には言うことを聞いてはくれなくて、例え彼をすぐにでも受け入れたいと願ってもきっと叶わないだろう。
そんな私の様子を見てか、そっと抱きしめられてそのまま深く口付けられる。
舌を絡められ、呼吸もままならなくなってくると蕩けたように体に力が入らなくなった私に、見計らったかのように腰を押し進めてくる。
ゆっくりと中を押し広げられる感覚に腰が震えた。
勿論、体は確りと彼に抱きしめられている為、逃げることなど叶う筈もないのだが、それ以上に刺激を求めていた私の体がどうしようもなく、この先の刺激を期待して求めてしまう。
堪らずに、彼の背中に腕を回した。
互いの体が密着する。
彼の熱と匂いと、触れ合う肌の感覚を全身で感じながら私は必死に彼の口付けに応えていた。
「ん、っふぁ、んん!」
ゆっくりと、私の中が彼で満たされていく。
初めに感じていた圧迫感は不思議と和らいで、代わりにもどかしい快楽が私を包む。
グッと腰を押し付けられて、一番深いところに届く感覚がした。
「……ほら、全部入ったよ。」
わかる?と、私の最奥を小さく揺さぶられる。
「ぁ、っぁあ、ん…、!」
その刺激だけで、きゅうきゅうと彼を締め付けてしまう。
なに、これ……
それだけではない、ただ入れられているだけだというのに、何か温かいモノに包まれるかのような気持ち良さに私の意識は溺れてしまいそうになる。
「、アンリの中は小さいね……フフ、壊しちゃいそう。」
ゆっくりと引き抜かれては、また奥深くを押し上げる。
何度も、何度も中を擦られる刺激が、ゆっくりだが確実に絶頂へ昇らされていく。
「ぁあ、んっぁぁ、ぁっ」
気持ちいい、こんなの、初めてかもしれない。
ゆっくりと優しい快楽だけを感じて、ずっとこうしていたいとすら感じる。