第2章 1 箱庭
「もしかして……アンリってさ、そういうの好き?」
「……っ、」
ふるふると頭を振って否定するが、恐らく彼は素直にそうとは捉えない。
ゆっくりとした動きで指を抜き差しされる。
焦らすようで、私を煽るような動き。
「フフ、じゃあ……そういうことにしておこうかな。」
そう言うと、あっさりと指を抜かれてしまう。
もっと欲しい、もっと気持ち良くして欲しいと切なく疼いていた私の膣内は急に消えた刺激を求めてひくひくと目の前の相手を誘う。
そして、私の心も例外ではなく、熱の籠った瞳で彼を見詰めてしまう。
「そんなに物欲しそうな顔しないの。」
楽しそうに笑うと、見せ付けるように残りの衣服を脱ぎ捨てる。
そこには、彼の涼しい顔とは裏腹に、はち切れんばかりに熱く煮えたぎった男根があった。
思わず目を逸らすが、彼が私の手を取り己の熱を握らせる。
熱く、硬いそれは浮き出る血管すら掌に感じる。
「っ、ぁ……」
「さすがにね、僕もそろそろ我慢出来そうもないんだ。分かるでしょ?昨日だってずっと我慢してたんだから。」
昨日……触手に襲われた私を助けた後、その処理を彼が全て行った。
もう、記憶も曖昧だが散々果てた私を腕に抱きながらも彼は己の欲をぶつけることは決してなかったのだ。
その熱が、今全て集まっているのかと思うと、心臓が小さく跳ねた。
所謂、純日本人の私はそんなに大きなモノを受け入れたことはなく、その掌に感じる熱の大きさに僅かに恐怖すら感じた。
だってこんなの、入るわけが……
思わず腰が引けそうになる私を見ながらも、徐にその先端を私の膣口へ推し当てる。
「やっ、やぁっこんなの、むりぃ……、」
「大丈夫だよ、ゆっくりしてあげるから。」
我慢出来ないと言いながらも私に合わせてくれる彼に少し安堵しながらも、推し当てられる熱に意識が持っていかれてしまう。
身を硬くする私に、安心させるように額、目尻、頬へと口付けが降ってくる。
その間もくちゅくちゅと音を立てながら私の膣口を刺激され、私の芯はそれが欲しいと甘く疼いた。
「んっ、ふ…ぁっんん」
甘く優しい刺激は私を煽り、その一歩先に感じたことの無い快楽が迫っているのかと思うと、それだけで私の膣道はきゅんと其処を締め付ける。
かえってそれは彼の侵入を拒む事になり、だめでしょ、と言ってクリトリスを指で弾かれた。