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私を愛したモノなど

第2章 1 箱庭


ぼんやりと夕焼けを見て歩いていた。

真っ赤な空が世界を染めていて、このまま飲み込まれてしまうようで。

夕焼けの赤に体を染めながらこのままどこかへ、消えてしまいたい。

空を流れる雲を眺めながら私は呟いた。


「このまま、消えたい。」


瞬間、赤く染まった空が私を包んでいた。
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