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私を愛したモノなど

第4章 3 夢か現か幻か





「ッ、ア、ぁ…っゃ、あ"っ、ッ!」

ギッギッ、とベッドが軋む音が一定のリズムで鳴り、それに合わせて、もう、酷く掠れてしまった声で、それでも酷く淫らな、甘い甘い声が響く。

「、ッひ、ぁぁあッ……!」

ごりゅ、と音が鳴りそうな程に、深く深く腰を押し付けると、震える声で絶頂を迎え、そのまま静かに事切れたかのように美しく乱れた彼女は目を閉じた。

ずる、と少しだけ萎えた陰茎が引き抜かれたそこからは、ごぽりと溢れる程に、ドロリと白濁した汁が溢れた。それは一体どれだけの時間、どれだけの回数こうしていたのかと思わせる程の量が溢れてきた。

男はそれを見るとうっとりと目を細め、またすぐに硬さを取り戻したソレを中へと突き入れた。
だが、その黒い瞳は一体何を写しているのか読み取れぬ程に虚ろで、焦点すらも曖昧であった。

ギ、ギッとまたベッドが軋み、意識の無い彼女の身体が揺さぶられる。
ぐったりとして、肌は白くまるで陶器人形のような姿であったが、また男がその深くにごりゅごりゅと腰を押し付けながら小さく揺さぶると、ビクン、と反応して意識の無い筈の身体が小さな痙攣を始める。
柔らかな胸はふるると震えては上下し、整った眉はひそめられた。

息をしているのかと不安になる程ではあったが、こうして意識の無いまま貪られる姿もまた痛々しい。その男はいつまでも愛おしそうな表情を浮かべながら、口付け、そして彼女の中に熱を吐き出した。

そうしてそのまま彼女が意識を失ってからも何度目か分からぬ程に男の熱が吐き出された瞬間、その男の表情が苦し気に歪んだ。


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