第4章 3 夢か現か幻か
でも、自分ではどうしても上手く行かなくて、もっと強い刺激を求めて割れ目へと手を伸ばした。
「、あ…っ」
トロ、と確実にお風呂の湯ではないそれを感じて急にすごくいけないことをしてしまっている気がした。
でも、身体が勝手に動いてしまうようで、指先でゆっくり割れ目をなぞって、この先の小さな突起に触れる。
「っ、んッ、…!」
ツルリとしたそれはお湯の中で簡単に逃げ、触れるかどうかの優しく触れるだけでも大きな刺激だった。
「ぁっあッ…あっ、」
くりくりと転がすとまた頭の中で声がする。
『ほら、アンリの大好きなところだよ、気持ちいいね?』
「やぁ、っ…」
まるで彼に抱かれてるみたいだった。
胸と、クリとを同時に触って、段々と息が荒くなっていく。
限界が少しづつ近くなっていくのを感じて、手の動きが速くなる。
『気持ちいいね、可愛いよ…もうイきそう?いいんよ、僕に、アンリの一番可愛いところ見せて。……ほら、イって。』
「……ぁっ、んんッ…!!」
ビクッと小さく痙攣して、浴槽に凭れかかると、私は達したことに気が付いた。
自分でしてしまったということと、さっきまでずっと彼がそこにいたみたいな感覚にすごく恥ずかしくなった。
頭がボーッとして、逆上せかかってる。
私は少しぬるめのシャワーを浴びて、少し落ち着かせてからフラつく身体を支えお風呂を出た。
髪の毛を乾かして、身体のケアをしながらも、やっぱり意識は彼の、セラフィムのこと。
どうしちゃったんだろうと思うくらい、彼の事が頭から離れてくれないのだ。
ダメだ、早く寝ないとまた変なことを考えてしまいそうだと乱暴にベッドに潜り込む。
まだ少し火照った身体に、一緒に布団の中に潜り込んできたユフィーがすこしひんやりして心地好かった。