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私を愛したモノなど

第3章 2 暖かな黒の中で


「その、…何です???ええ??私が、納得出来るようなご説明を、後でじっくりとお聞きしたいと思っておりますので、是非とも宜しくお願い致しますね??……お嬢様?お嬢様は、今後は警戒なしにハイデス様から貰ったものを口に入れてはなりませんよ?分かりましたね?」

「、え?なんで、どういうことですか??」

言ってる言葉の意図がいまいち掴めなくて聞き返すが、呆れた様子でハイデスさんを見るジェイドさんはかなり厳しい目をしてるのは理解出来た。

え、ハイデスさん、何したの…?
というか、私何かされてたの??

「そのままの意味として捉えて下さいませ。……ハイデス様、御理解頂けましたね?本日、仕事を片付けた後に先程の話、是非とも、詳しくお聞かせ願います。」

「…、すまない。分かっている、度が過ぎた。」

しゅん、と怒られた仔犬みたいなハイデスさん。
話の流れが分かってない私はキョロキョロするしかなかったが、急にハイデスさんのガウンを手にしたジェイドさんに抱えられると手早くそれでくるまれてしまった。

「失礼、このまま淑女が男の部屋なんざにいるのはあまりにも宜しくありませんので、私がお嬢様を部屋へお送り致します。ハイデス様は、本日は御自身で支度して下さいませ。……次、何も知らないお嬢様に貴方の魔力を飲ませたとしたら、このジェイドと言えど、ただでは済ませませんからね?御承知を。」

そういうと簡単に横抱きにされて、自分の部屋へと運ばれてしまった。
丁度部屋の前でおろおろしているメイドさんに、私が居なかった事を当たり障り無く説明し、後はそのままメイドさんに変わる形でジェイドさんは戻っていった。

ユフィーが嬉しそうにお出迎えをしてくれる。
それを軽くなだめながら、ニコニコ顔のメイドさんの誤解とも言えない話を受け流すのに苦労した。

メイドさんや、他の方はわりと私がハイデスさんとそういう、所謂男女の関係として接していても大丈夫なようで、寧ろこうやって喜ばれるようなことが多い。
ずっと一人だったハイデスさんの側にいて欲しいと、そう言われたことも一度や二度では無かったりした。
このまま、親子ではなく男女として…なんて、特にメイドさん方は思っている人も少なくはないみたいで。

でも、ジェイドさんだけはそれを良しとしない。
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