第3章 2 暖かな黒の中で
ピン、と立った彼女の突起を唇で食み、時に舌全体でゆっくりと舐め上げながら、柔らかな中の彼女が好きであろうそこを刺激する。すると、キュン、と締め付ける膣中が何度も私の指に訴えかけた。
「、ッあ、アッ、それ、ダメっ…ハイデス、さ…ぁあっ、や、あっあ!」
彼女の余裕の無い声を心地好く聞きながら、今アンリを乱し、快楽に溺れさせているのは私なのだと思えた。
陰核と中を同時に責め立ててやると指ですらきつい程きゅうきゅうと膣が締まり、絶頂が近い事を知らせる。
段々と私も、彼女の魔力をずっと口にしている為か、息遣いも荒くなっている。
ガチガチに昂る己の熱が、彼女の中で果てたいと唸るのを耐え、甘く濃くなっていくアンリの蜜に酔わされながら彼女を絶頂へと導く。
少し激しく、同じリズムでそこを責めてやればぎゅっと痙攣し、そうして今までで一番強いであろう快楽の波を必死に受けとめるアンリに、私はうっとりとして少し遅れて彼女の上に欲をぶちまけた。
美しく乱れ、私の下で白く穢れたその姿に、どうしようもない支配欲が満たされてしまう。しかし、まだ足りないとすぐに私の熱は騒ぎ立てるのだが、グッと息を飲み何とか押さえ付ける。
「…、すまない、アンリ……私は、本当に、愚かだな…。」
肩で息をする彼女に、何度も触れるだけの口付けをした。
この、嫉妬の感情を彼女自身に押し付けるなんて、以前の私だったら想像もつかなかったのに。
ましてや、騙して魔力を飲ませ、性的興奮で抵抗の弱まった相手を求めるような……そんな浅ましい行為をこの私がするだなんて。
汚れてしまった彼女の身体を魔法で整え、暖かなタオルで拭ってやる。
呼吸を整えるうちに眠ってしまったようだ。
部屋へ返さなければいけないのに、それは己のこの行為を隠すようで。
私はわざと彼女を抱いて、この部屋から出さなかった。
ジェイドからの叱りは、明日にでも死ぬ程受けようと、この何よりも愛おしい温もりを腕に目を閉じた。