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私を愛したモノなど

第3章 2 暖かな黒の中で


何度も身を捩る身体をなぞって、柔らかにキメの整った脚に触れる。部屋着のスカート部分を捲し上げて、ショーツの上から優しく彼女に触れた。

「私だけが君に触れられるのだと、そう思いたいんだ…。」

ダメダメと首をふるアンリの、そのいじらしさに私の醜い欲が泥々と溢れ出していくのを感じながらも、優しく、優しく触れていく。
しかし何度も深く口付けては、その度に彼女に魔力を注ぎ込んで……なんて余裕の無い、下卑た男なのだろうと己を責めた。

「すまない……好きだ、好きだよ、アンリ。例え、君が私の腕の中に居なくとも、幸せにしたい……だが、どうか今だけは、私のものだと言わせて欲しい。…好きだよアンリ。」

何度も強い魔力を注がれた彼女は潤んだ瞳をうっとりとさせて、でもどこか不安そうに私を見た。
これだけ魔力に酔っては、きっと明日には私の言葉など覚えてはいないかもしれない。

ずらした下着の隙間からその割れ目に触れ、小さく尖る陰核を撫でれば今まで以上に彼女は可愛らしく声を上げた。指先で触れるだけでは飽き足らず、濡れた下着を剥ぎ取った。
ぷくりと可愛らしく震えるそれを堪らず口に含んでは、ソコに溢れる蜜と共に何度も味わい、口の中で弄ぶ。
ちゅ、と吸いながら舐めてやると、彼女は脚を震えさせながら艶やかな声を上げて果てる。
そうして幾度と私の手で彼女が果てる姿を見ては、たまらない幸福感と醜い欲とがぐちゃりと入り混じった感情を咀嚼した。

しとどに濡れた割れ目は触れると蕩けてしまう程柔らかく、ゆっくりと差し入れた私の指に纏わり付きながらもぎゅっと締め付けた。

ここに、私の熱を打ち付けたいという思いが脳裏に過る。

だが、それだけはいけない。
魔力を持つものがその行為をするのは本当に己の寿命すら受け渡そうと思う相手か、またはその力を補食する、されるという残酷な行為であるのだ。
欲のまま行うには、リスクがあまりにも高く、だがその恐ろしい程の快楽故に、その行為に呑まれてしまう者も後を経たない。

だから、いつか彼女が私とのその行為を求めてくれる事を夢見てしまう。
彼女を欲し、そして彼女が私を欲してくれたならば、どうなってしまうのだろうか。

堪らず、昂る己の熱を片手に彼女の中を犯す指の締め付けとその纏わり付く壁の感触を想像しながら、私はみっともなくソレをしごいていた。
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