第13章 寒がりさん
ゆらゆらと振り子のように揺れるブランコの前に立ち、その鎖を両手で掴むダンテ。
動きを止められたは不思議そうに見上げて。
見上げたダンテの顔にハッとして。
髪に唇を落とされては肩をすくめる。
どうしたの、と言おうとしたら、今度はかがんだダンテに唇を重ねられた。
歯列をなぞられてつつかれて、息苦しさに口を開けた途端入り込む温もり。
ダンテはが抵抗しないのをいい事に、舌をねじり込んで口内を掻き回していく。
湿った音に驚いて身を引くが、ガシャンと鎖が鳴っただけで押さえつけられていて動かない。
それなら頭だけ離せばいいんだとそんな事もすぐには思いつかなくて、気付いた時には唇は離れていた。
最後に舌で唇をなぞられて。酸素を求めて熱い息が漏れる。
「びっくりした…」
「そんなに可愛くはしゃぐからだ」
「私のせいなの?」
「他に誰のせいだよ」
見上げ、はダンテの瞳を見つめる。
口付けの名残でまだ心臓は早鐘を打ち、身体は熱を持ち始め。
こんなに暗いのにダンテの瞳は綺麗に輝いてる。銀髪も。
ああ、まぶしすぎて敵わないなあ。
そう思っていて、再びダンテの顔が近づくのに反応が遅れて。
しかしはふるっと身体を震わせると、腕を抱いた。