第13章 寒がりさん
「寒いのか?」
「ちょっと…」
「だから言っただろうが。ほら」
するとダンテは迷いもなくパーカーを脱ぎ、にかけた。
「え いいの?」
「この為に暑い思いして着てきたんだぜ」
「あら…お見通しで…」
「の事だからな」
ダンテの体温をたっぷり込めたパーカーはとても暖かかった。
サイズが大きくて手が出ない。体格の違いを感じながらパーカーの袖を顔に近づけ、息を吸い込み。
ダンテの匂いがする。大好きな匂い。
対するダンテは、自分のパーカーを着たに愛しさが止まらず。
だぶだぶのサイズ。がよけい小さく思えて抱き締めたくなる。
ああ、今度からもっと自分の服を貸してみようか。この可愛らしさは犯罪だ。
たまらなくなって抱きしめると、がまたびっくりして固まって。
頬に唇を落とす。
可愛いもんが見れてよかった。
たまには散歩もいいものだと、二人して同じ事を思っていた。
20070720