• テキストサイズ

【DMC】ダンテ夢短編集

第50章 境目



「あれ、思ったほど汚くない」

部屋を見ての第一声。ほっとけ、とダンテが言う。
物が散らかっているものの、そこまで汚いという感じではなかった。

とりあえず、座る場所を確保しようとテレビの前の物を片付けてみる。

「んなのんびり掃除して、今日お前時間あんの?」

ダンテが冷えたお茶を冷蔵庫から出しながら言った。

「ん、あるよー。泊まってっても大丈夫なくらいあるから気にしないで」

雑誌をまとめ、CDを棚に戻し、クッションを座布団がわりにする。


「うん、床が見える」

「失礼だな」

「ゲームしよ」

四つん這いでテレビの前に行きスイッチをつける。ゲーム機のスイッチも入れると、ダンテに手の平を突き出した。

「ん」

「なんだよ」

「ゲームですよ」

「あぁ」

立ち上がったダンテは私の側まで来ると、テレビの下を漁った。
せっかく片付けでしまったCDやらがどんどん出されていく。
こうやって物が散らかっていくのね、と眺めながら思った。

/ 240ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp