第49章 光 (初代ダンテ)
仰向けに横たわり、長い足を放り投げて寝ているダンテ。相変わらず素晴らしく均整の取れた身体はソファからはみ出していて、よく寝られるものだと思った。
室内が明るくなったのに反応したのかダンテは少し唸って身じろぎし、私はそれに我に返って急いで付けた電気を消す。
(あ…あぶな!起こすとこだった…)
もそもそと動く音に少し動きを止めて様子を伺う。
やがてまた静かになるて微かな寝息だけが聞こえて起きた気配は無く、私は胸を撫で下ろした。
(もーまたあんなとこで寝て…)
若い頃はよくあそこで寝そべって雑誌を読んだりしていたが、その名残だろうか。
暑くなってきたとはいえ何もかけないで寝るのもよくないと思い、私は2階からタオルケットを持ってきた。
また起こしそうになるのが忍びなくて、電気を点けずに移動する。近くに寄るとダンテの寝顔が見えて、思わず微笑みがこぼれた。
呼吸とともに上下する胸。いつも、寝顔はまるで子供のようだと思う。
伸びた銀髪をよけてやると、私はふわりとタオルケットをかけた。