第3章 RED DRINK
息を荒くしたままほうっと指輪を見つめる。
「きれい…」
それを確認すると、ダンテは急かすように自分の左手を差し出した。
「俺のもやってくれよ」
もう我慢できねえんだ。
声無く呟いた唇の動きをが読み取ったかどうか。
「…………」
はダンテの顔を見上げ
ダンテの手を、指を見て。
それからゆっくりと、彼の黒い手袋をはずした。
「………」
それだけで鼓動が跳ね上がり、高揚し、の一挙一動に注目する。
そして。
始めに一度、口付け。ためらいは見られない。
それからは、貪る様に大きくダンテの指を舐めた。
「…っ」
ダンテに鳥肌が立つ。
―――駄目だ…一回舐められただけで、身体が異常に反応しやがる。
更にその動きはダンテがしていたものと酷似していた。指先から始まり、手の平へ向かっていく流れ。
やった事がないからだろうか。