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【DMC】ダンテ夢短編集

第3章 RED DRINK



「………あ 待って。あともうひとつあった」

思いついたように、はぱっと身体を離した。

「まだあんのか。どれだけ俺を喜ばせたら気が済むんだ?」

「おまけなの。ダンテが喜んでくれたらいいなーって」

「がくれるなら何でも嬉しいぜ」

彼女はまた照れたように笑い、あの小瓶を取り出す。

「これっ」

「……?」

何の変哲もない小瓶。ただ中の液体が、怪しく揺れて輝いている。

「何だこれ?」

「わかんない。飲むと喜んで貰えるよって言われた」

蓋を開け、少し香りをかぐ。
甘い。
そんな中、ダンテは訝しげに首をひねった。

「喜んで……?」

飲むと。相手に。
喜んで貰えるもの…

「……!! 待て!飲むな!」

しかし、時すでに遅く。
びくっとが動きを止めた時には、小瓶の液体は8割方なくなっていた。

「な 何?」

「………」

余りの事態に、固まるダンテ。
に触れる。彼女に変化は、まだない。

「吐き出せ!が飲んだのは多分媚薬だぞ!」

「へ? び…?」

きょとんとする。ダンテは歯軋りした。
誰に売られたか知らねえが、随分なものを売ってくれやがったな…

こんなものを女が飲めば、男は喜ぶに決まっている。
単純な理屈。ただ飲むだけという簡単な動作。ただし一番性質が悪い。
やがて。


「……ぅ… ダンテ…」

来た。

「身体 何か熱…」

ダンテはため息をついての腕に触れた。ただそれだけで、がぴくっと反応する。
はぁっと熱い息をついた。頬が紅潮し、目が潤む。

「………」

例えそれが媚薬のせいだとしても、ダンテには効果は抜群だった。
いつもとは全く違うの様子に、これは作られたものだとわかっていてもダンテの鼓動が高鳴る。

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