第3章 RED DRINK
幸せに浸りながら包みを開けると…
中には、温かいマフラーとシルバーのネックレスが。
「マフラーは自分で編んだの。ダンテいつも寒そうだから…」
照れたように笑って言ったを、ダンテはぎゅっと抱きしめていた。
唇に唇を重ね、軽く甘く食む。
「すげえ嬉しい…」
「ホント?」
「あぁ。最高だ」
強く抱きしめ、愛しい身体をやんわりと撫で。
このの指が編んでくれたものかと思うと、博物館にでも置いて厳重に保管したい気分で。
マフラーを頬に当てると肌触りのいい毛糸がダンテの肌を優しく撫でて、僅かにの匂いがした。
「大事にするぜ」
「お願いします」
が笑う。
ダンテの背中に回された彼女の腕は、嬉しそうに力を増した。
ダンテはを抱き締めたまま、シルバーのネックレスを指に絡める。
シンプルなデザイン。ダンテの名が彫り込まれたタグと、幾何学模様のトップ。
「これで迷子になっても平気だな。電話番号も彫っとくか」
ダンテの軽口にまた笑う。
「ダンテの銀の髪に合うと思って、選んだんだよ」
「サンキュ」
早速首にかける。が嬉しそうに微笑んだ。
「今年は最高のクリスマスだぜ」
を抱きしめ、愛する人の体温を感じる。それだけでも嬉しいというのに。
こんなに嬉しいものを二つも貰い、しかも片方は手作りで。