第7章 哀傷…
正直、どうしたら智子に苦痛を感じることなく、僕を受け入れて貰うかかなんて分からなかった。
ただただ、早く智子と交わりたくて…
智子と一つになりたくて…
僕は智子の細い腰を掴むと、その下に枕を宛てがい、腰をゆっくりと進めた。
「ひっ…、あぁっ…、兄…さま…、うっ…うぅっ…」
智子が小さな悲鳴を上げて、白い喉元を仰け反らせる。
見開いた両の目からは、涙が零れ落ち、その顔は苦悶に満ちている。
ごめんよ…
ごめんよ、智子…
君を愛しているのに、泣かせるような真似をしてしまって…
どうか、僕を許しておくれ…
僕は中心を全て智子の体内に収めると、長く息を吐いた。
なんて熱いんだ…
今まで交わった誰よりも、智子は熱くて…
繋がった部分から焼き尽くされて行きそうだ…
痛みからか、意識を朦朧とさせる智子の頬に口付け、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「智子…、僕の智子…」
「あっ…、あんっ…、ん…はぁ…っ…」
僕が名を呼ぶと、時折息を詰まらせながら、それでも智子が喘ぐ。
夢にまで見た光景に、僕の胸が歓喜に震える。
「僕の物だ…。もう誰にも智子を触れさせやしない…」
例え潤だろうと…
父様だろうと…
僕の智子に指一本触れることは、
許さない…