第6章 生徒指導の先生※歌仙兼定R18
体に力が入らない。
床に力なくしゃがみ込むと、先生がそっと頭を撫でてくれた。
「桜、可愛くイけたね。いい子だ……」
何度か頭を撫でると、先生は私に手を差し出す。
「明日からもう、短いスカートはダメだよ?もし短いスカートを着たら……」
「先生……?」
優しく微笑むながら、手を差し出しくれる先生に、思わずその手をとってしまった。
先生は私の手を握ると、ぐっと私の体を引き寄せる。
引き寄せられた体は先生の腕の中に収まると、そのまま抱き締められた。
「厭らしくて悪い子の桜に、もっとじっくり指導してしまうよ……?」
「……っ⁉︎な、もう明日からは……」
もう、着ません‼︎
そう言おうと顔を上げたら、先生と目があった。
先生はそっと私の頰に手をあてると、愉しげに微笑む。
その仕草に胸がきゅんとした。
「桜、わかりましたは?」
「…………」
何も言えず、先生の腕の中から逃げ出すと、急いで生徒指導室を飛び出した。