第31章 沖田総司の脇差※三日月宗近R18夢
唇の隙間から彼の熱い舌が口内に入ると、舌先を舐められる。
お互いの舌が擦り合わされると、甘い痺れが体を駆けた。
こんな風に、相手を貪るような口付けがあるんだ。
相手を欲望のままに求めるような口付けに、酔ってしまいそうだった。
もっと触れられたい。求められたい。
この先の愉悦を期待してしまう気持ちが、体をより敏感にさせる。
「ん……三日月っ」
そっと三日月の首筋に触れると、彼も自分と同じように熱い。
この熱さに、体で触れたい。
気付けば三日月の帯に手を伸ばしていた。
腕に傷を負っているせいか、上手く手が動かせなくて帯が解けない。
その仕草のせいか、傷が目に付いたからなのか、三日月は私の手をとって制止する。
「なかなか積極的だな、霧雨は。そういう意外性も好みかもしれん。だが……傷が痛むだろう?」
「ごめんなさい」
傷を労わるように、手首に優しく口付けを落とされる。
そして、三日月は自分で着物の帯を解くと、衣擦れの音とともに彼の肌が露わになった。
「あ……っ」
ふわりと、微かに香ってくる優美な香り。
三日月らしい優美な香りなのに、どことなく雄々しくも感じるその香りに、胸が高鳴った。
「霧雨」
今度は濃く、よりはっきりと香る。
同時に、唇に熱を感じた。
三日月の温かくて、柔らかい唇の感触。
口付けの合間、薄っすらと目を開けると、彼の体が目に入る。
逞しい、身体。
この身体と触れ合うのは、どれほど心地良いものだろうか。
うっとりとしていると、はだけた前の合わせから手を差し込まれて、三日月の手が胸に触れた。
サラシ越しでも、熱の孕んだ大きな手で揉まれると、もどかしくも身体の芯が熱くなる。