第31章 沖田総司の脇差※三日月宗近R18夢
こんなに深く口付けたこと、ない。
三日月に流されるまま、口内を三日月の舌に蹂躙されてしまう。
お互いの舌が触れ合うのが気持ち良くて、体の奥に溜まっていた官能が揺さぶられた。
「初々しい反応だな。この程度で、すいぶん愛い反応をする」
この程度って。
口付けを解いた三日月が、自分の唇を指先で拭いながら私を真っ直ぐに見つめる。
彼の色気を纏った藍色の瞳に、体が熱くなっていくのを感じた。
「…………っ」
「そんなに顔を赤くするとは。嫌ならもうしないと約束する……ほら、傷の手当てをしよう」
彼は救急箱から消毒薬とガーゼを片手に持つと、もう片方の手を私に差し伸べた。
その手をとるかどうか、心が揺れる。
鼓動が早い。
息も上がってる気がする。
三日月の熱情は私の官能を十分に呼び起こしてくれた。
なら今更、もう何もしませんなんて出来ない。
「三日月……腕も、体も痛いの……手当て、してくれる?」
「ほう……なかなか可愛らしいおねだりだな」
羽織を脱ぎ、袴の帯を解くと、衣擦れの音を立てて袴が腰から落ちる。
次いで腰巻を下ろし、脚が露わになると、脚にも出来たいくつもの細かい傷が外気に触れた。
けど、純粋に手当てしてもらいたくて晒したわけじゃない。
着物の帯に手を掛けると、三日月はふっと笑った。
「あとは俺がやろう。さぁ、近う寄れ霧雨……優しくしてやるからな」
三日月が私の手を取ると、布で囲われているところへと手を引かれる。
部屋の周りは中が透けて見えるような御簾なのに、そこだけは外から中が見えない。
一体何があるのだろうかと思っていると、三日月がすっと布を上へ捲る。
一段高くなったそこには、布団が敷かれていた。
真っ白で、柔らかそうなお布団。
ここ、眠るところなんだ。
やはり、平安時代の刀は違う。
そんなことを考えながら布団の上に座ると、私の膝の上に跨った三日月に口付けられる。
何度も角度を変えながら口付けたり、唇を味わうように優しく喰まれたり。
優しい口付けから、徐々に深い口付けに変わっていく。