第31章 沖田総司の脇差※三日月宗近R18夢
三日月の熱っぽい視線。
これは、男の目だ。
目が合った相手を魅了するような、蠱惑的な目。
その目を見て、どきんとする。
三日月は負傷した腕を引き寄せると、袖をまくる。
巻かれていた包帯が解かれ、傷が露わにされると、三日月は目を細めた。
「痛々しい傷だな。可哀想に……」
さっきの目は、気のせいだったのだろうか。
目の前の三日月は、本気で心配そうに傷をまじまじと見ている。
「こんな傷、舐めとけば……直ったりしないか、な」
自分だけどきどきして、馬鹿みたいだ。
恥ずかしさを誤魔化そうと、冗談を言って肩をすくめた。
「それなら、俺が舐めてやろうか?」
「え……っ」
三日月は笑みを浮かべると、傷口に唇を寄せた。
「あ……っ」
本当に舐められる!
そう思い、咄嗟に手を引こうとするが、強く握られているせいで出来ない。
「どうした?」
「ちょ……、どうしたって!だって、今っ!」
心臓が、自分でも驚くほど大きく跳ねた。
だって今、三日月が私の腕を。
な、舐めた。ほんの一瞬、だったけど。
「手当てをしてやると、言っただろう?」
言った。言ったけど!
今度は、気のせいなんかじゃなかった。
明確に、三日月の目からは男の欲を感じられた。
だってその目に、ほんの一瞬だけ感じた舌の感触に、官能をくすぐられたから。
「み、三日月……っ」
「ん?どうした?」
三日月は小首を傾げると、私の言葉を待たずに私の体を引き寄せた。
彼の端整な顔がすぐそばまできて、唇が寄せられる。
「んっ、ふ……」
舌で肌を触れられ、お互いの唇が重なれば、もっと触れて欲しいと求めてしまう。
頬を撫でられると、その心地良さについ吐息が漏れた。
「ぁ……、んんっ」
ほんの少し開いた唇から挿し入れられて、ねっとりとした舌が絡められる。
温かい舌で舐められ、びくりと背筋が震えた。